「2級建築施工管理技士の試験を受けたいけど、“建築”とか“仕上げ”って何が違うの?」
そんな疑問を持つ方は多いと思います。
実はこの資格には、「建築」「躯体」「仕上げ」という3つの種別(区分)があり、
それぞれが対象とする工事内容や求められる知識・スキルに違いがあります。
今回は、現場経験者でも意外と知らない「各種別の特徴と選び方」をブログ風にわかりやすくご紹介します!
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「建築」種別:ゼネコン系・総合管理向け
特徴
- 躯体工事も仕上げ工事も含む、建築一式工事の施工管理が対象。
- ゼネコンなど、現場全体を管理する立場の人向け。
- 試験範囲が最も広い(幅広い知識が必要)
向いている人
- 総合建設会社(ゼネコン)に勤務している
- 躯体・仕上げ両方に関わっている
- 現場代理人や主任技術者としてのキャリアアップを目指している
メリット
- 管理できる工事の範囲が広く、転職・昇進に有利
- 将来的に1級を目指す場合のベースとして最適
「躯体」種別:構造専門職向け
特徴
- 主に基礎・骨組み・コンクリートなど構造部の施工管理が対象。
- 型枠・鉄筋・土工など、いわゆる「建物の骨」を扱う分野に特化。
- 試験では構造の知識・品質管理が重視される。
向いている人
- 型枠大工、鉄筋工、基礎工事業者など構造系の職人出身者
- 躯体工事専門の会社に勤務している
- 現場で安全性や構造精度に関わる仕事をしている
メリット
- 専門的な実務経験がそのまま試験対策になる
- 試験範囲が「建築種別」よりやや狭く、集中しやすい
「仕上げ」種別:内装・美観重視のプロ向け
特徴
- クロス、塗装、左官、建具などの内装・外装の仕上げ工事が対象。
- 意匠性・美観・精度に関わる内容が中心。
- 記述では「色ムラ」「施工順序」「下地処理」など細かい管理が問われる。
向いている人
- 内装工事業者、塗装業、建具職人など仕上げ系の専門業者
- 細部の美しさ・完成度にこだわりを持つ人
- 戸建てリフォームやインテリア業界の方にも人気
メリット
- 経験がそのまま強みに直結しやすい
- 個人事業・小規模事業者でも取得しやすい
どの種別を選ぶべき?
前述の内容をまとめると以下の表のようなイメージです。
種別 | 管理対象 | 向いている人 | 試験の特徴 |
---|
建築 | 躯体+仕上げ | ゼネコン/現場全体管理者 | 幅広く難易度高め |
躯体 | 骨組み・構造体 | 型枠・鉄筋・基礎工事関係 | 構造中心、比較的専門的 |
仕上げ | 内装・美観 | 内装・塗装・建具関係 | 精度・段取りの記述重視 |
どの種別を選ぶべきかは自分の実務経験や今後のキャリアに合わせて選ぶと良いでしょう。
種別を選ぶ参考!
現場全体を任されたい→建築
躯体工事に強みがある→躯体
内装・外装・建具等の職人、管理経験がある→仕上げ
まとめ
2級建築施工管理技士の「建築」「躯体」「仕上げ」には、それぞれ明確な対象分野と強みがあります。
ただ資格を取るだけでなく、自分の経験や目指す働き方に合った種別を選ぶことが、資格を最大限に活かすカギです。
迷っている方は、「まず得意な分野で1つ取る → さらに広げていく」という流れもアリですよ!
ABOUT ME

構造設計事務所を経て建材メーカーに勤めている一級建築士。
設計事務所に勤めているわけではないものの設計の知識と経験を活かす職場なので相変わらず勉強の毎日です。
構造設計や使用しているソフトウェアに関する情報を発信していきます。
資格:一級建築士、2級建築施工管理技士